
貴重な素材が織りなす面影
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1873 欅一枚板
天面から立ち上がる木目はまるで時を映す波紋のように、静かに空間へ広がっていきます。深く落ち着いた艶と、自然が描いた不規則な曲線。人工の意図を超えたそのかたちは、見るたびに新たな発見をもたらします。暮らしの中心に据えることで、季節や光の変化を映し出しながら、使う人の感性と調和していくような存在です。
時の流れを刻んだ造形美

正面に立ったとき、視線をとらえて離さない自然のリズムがあります。年輪が織りなす中心のうねりは、ただの模様ではなく、その木が育った環境そのものを語っているようです。テーブルに触れるたび、樹の時間に包まれているような感覚に。使い始めてからの日々もまた、そこに新たな物語として重なっていきます。

【 杢目・年輪 】
細かく重なり合う年輪が中央で渦を巻くように伸びており、その密度から長い年月をかけて育ったことが伺えます。自然に逆らわず、風や土と共に育った木がもつ、優しく力強い杢目。特に中心に現れた小さな節が、まるで核のように全体を引き締め、均衡のとれた美しさを保っています。


【 色合い 】
淡く黄味を帯びた飴色が全体を包み、木肌には艶やかなぬくもりが漂います。触れたときに感じるのは、乾いた質感ではなく、どこか呼吸するような柔らかさ。日々の暮らしの中にさりげなく溶け込みながら、時を経るごとに深みを増していく、そんな色合いです。

【 天板の厚み 】
手のひらを天板に置いた瞬間に伝わる確かな重み。その厚みは空間に安定感をもたらし、どこか包み込むような印象を与えてくれます。軽やかすぎず、重すぎない絶妙な存在感が、生活のリズムに静かに寄り添い、日々の風景を上質なものへと変えてくれます。

【 耳・皮 】
耳と呼ばれる側面には、機械では再現できない自然の削り跡が残されています。手作業で丁寧に磨かれたそのラインは、もともとの木肌の質感を活かしながら、そっと輪郭を整えるように整えられています。わずかな凹凸さえもそのままに残すことで、木の命が今も息づいているような存在感を醸し出しています。手に触れると、そこに刻まれた年月と職人の眼差しが感じられます。


【 機能性・使いやすさ 】
4人でゆったりと囲むのに最適な広さを備え、日々の食卓から来客時のもてなしまで幅広く活躍します。奥行きに自然なゆらぎがあるため、場所ごとに異なる使い方が可能で、空間にリズムが生まれます。壁際に置いても中央に据えても、その存在が空間をやわらかく引き締め、住まいの品格をさりげなく引き上げてくれます。

【 一枚板のカット 】
その一枚に最適なかたちを見極める
この一枚は、天板として美しく納まるよう、両端を慎重にカットしています。全体のバランスや木の状態を見ながら、どこを残し、どこを落とすかを判断。たった数センチの違いが、仕上がりの印象を大きく左右します。
木目の流れを活かし、使う人の暮らしに自然と溶け込むサイズへ。
それぞれの木にとって最もふさわしい「かたち」を探しながら、丁寧に刃を入れています。