
朝靄に光差す尾根の稜線
KIDO MEIMOKUの名品
No.1838 栃一枚板
奥行きのある曲線と、光を含むようなやわらかな木肌。その静けさのなかに、凛とした気配が漂います。まるで高原の朝、山並みに降りた霧が陽に透けてゆくような清らかな印象です。濃淡の幅を抑えた明るい色合いが、空間に自然なひらきと透明感をもたらします。仕事にも余白にも、美しさを湛えるかたちとなっています。
川底を流れる光のように

淡く澄んだ地に、ところどころ舞うように現れる瘤や節。静かな流れのなかに、ほんのりとした色の揺らぎが見え隠れします。まるで川底に射し込んだ朝の光が、砂紋の上を踊っているかのようです。杢の濃淡が優しく混ざり合い、派手すぎることなく、けれど確かに目を引く存在感を放ちます。見る角度や時間帯によって、異なる趣を楽しめる一枚です。

中心に向かって穏やかに広がる木目が印象的です。まっすぐな年輪の流れの中に、不規則な縞や節が溶け込み、自然が描いた絵画のような面持ちを感じさせます。この一枚には、樹が育つ過程で出会った風や陽光、あるいは虫たちとの交差までもが静かに刻まれているようです。その揺らぎが、日々の視線に柔らかな動きをもたらしてくれます。


淡い乳白色からやや赤味を含んだ優しい飴色へ、なだらかに移ろう色合いが特徴です。明るさの中にあたたかみをたたえており、日中の光を美しく反射しながら、室内全体をやわらかな雰囲気に包みます。素材そのものの素直な表情が引き立っており、主張しすぎず、どんな空間にも静かに溶け込んでいきます。

目線を下げると、端部にかけての厚みがしっかりと存在していることに気づきます。そのわずかな厚みがもたらす量感が、空間全体に落ち着きと安定感を与えています。決して重たく見せることなく、しかし存在として確かな重みが感じられ、仕事場や書斎に凛とした緊張感を添えています。

波打つような自然の輪郭をそのままに残した側面には、ひとの手では再現できない動きと表情があります。職人が丹念に研ぎ出したこの耳は、木の皮が風や雨にさらされるうちに育んだ柔らかな起伏をそのままに写し取りました。見れば見るほどに豊かな陰影があらわれ、使うほどに触れた指先に心地よさが積もっていきます。




余裕ある幅と奥行きを備えたこの一枚は、ひとりで贅沢に使うための執務机として最適です。開放感のあるサイズながら空間を圧迫せず、横にも縦にも心地よく視界が抜けていきます。読書や執筆、資料を広げた作業などもゆったりと行え、毎日のひとときを整える中心のような存在になってくれます。洗練された空間に自然の静けさを添える道具として、長く寄り添います。