
手仕事で描く流線の美
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1837 楠一枚板
職人の手によって丁寧に仕上げられたこの一枚には、自然のままの曲線がそのまま活かされています。左右非対称の輪郭が、部屋に豊かな余白をもたらし、日々の暮らしに有機的なリズムを添えてくれます。人の手と自然が交わることで生まれた、凛とした存在感を湛えた一枚です。
年輪が織りなす、悠久のレイヤー
中央に浮かび上がる年輪は、まるで時を編んだ絵巻物のように、静かに語りかけてきます。幾層にも重なった木目は、長い歳月を過ごしてきた証であり、その流れに身をゆだねるような落ち着きを空間にもたらします。派手さはないけれど、奥行きのある美しさが宿る一枚です。

【 杢目・年輪 】
この板が見せる杢目は、時にうねるように、時にまっすぐに、自然の呼吸をそのまま写し取ったかのような表情です。幹の成長過程におけるわずかな歪みや風雨の記憶が、そのまま杢として刻まれており、他の何ものにも代え難い存在感を放っています。

【 色合い 】
木肌は明るく柔らかな飴色を帯び、表面に光が差すたびに淡く艶やかに変化します。辺材と心材の境が緩やかに溶け合い、全体に温かみをもたらしており、空間にやさしい陽だまりのような印象を与えてくれます。
【 天板の厚み 】
厚みのあるこの一枚は、視線を惹きつける確かな存在感を宿しています。端部の重厚なボリュームが空間に安定感をもたらし、手を添えたときの密度の高い感触が、無垢材ならではの魅力を伝えてくれます。暮らしに寄り添いながら、静かに支える芯の強さがあります。

【 耳・皮 】
側面に現れる「耳」の表情は、まさに自然が描いた彫刻です。丸みや欠けもそのまま活かされ、ひとつとして同じもののない輪郭が立ち現れています。この複雑なかたちを崩さぬよう、職人が一刀ずつ丹念に仕上げ、触れたときに感じる滑らかさと野性味を両立させています。


【 機能性・使いやすさ 】
幅にゆとりがあるため、4人での使用時には広々とした贅沢を、6人が集う場では心地よい距離感をもたらします。奥行きも十分にあるため、食事の場としても作業台としても活躍でき、空間に落ち着きと豊かさを添えてくれます。暮らしに合わせた柔軟な使い方ができる一枚です。

【 下塗り塗装 】
塗り重ねに宿る、仕上げの土台づくり
この一枚は、ウレタン塗装の下地として、複数回にわたり刷毛で下塗りを施しています。 使用するのは、相性の異なる2種類の塗料。それぞれの特性を活かしながら、3〜5回重ねて塗布。ムラなく均一な仕上がりになるよう、細やかさと大胆さを併せ持つ職人の手仕事が求められます。
この下地づくりの精度こそが、最終的な美しさと耐久性を大きく左右します。
見えない部分にこそ、技と想いが込められています。