
輪郭に宿る、職人の静けさ
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1807 楠一枚板
曲線を生かした仕上げが、木の命をそっと浮かび上がらせています。木口の硬さではなく、木肌のやわらかさが伝わってくる面持ち。自然と手を置きたくなる表面のなめらかさは、仕上げの丁寧さゆえです。無垢材の力強さと、日々をやさしく受けとめる受容力。つくり手の静かなこだわりが、暮らしの真ん中で寄り添います。
空間に流れを生む、楠のやさしい律動

ひと目で、穏やかさが伝わる木目です。まっすぐではなく、かといって乱れてもいない。ゆるやかに呼吸を続けるように、年輪の線がすこしずつ揺れながら広がっています。重なりすぎず、空きすぎず、そこにあるのは自然の間合いです。見れば見るほど心が静かになり、何かが整っていく感覚に満たされていきます。

中心から淡く広がる帯のような年輪が、ゆったりと大地の時間を語っています。楠らしい大らかな木理が、力強さというより安心感を誘う風合いに変わっていく過程が見て取れます。育った環境が穏やかだったのか、端に向かっていくほど色調が柔らかくなり、あたたかい陽のような表情が浮かび上がっています。


やわらかく赤みを帯びた木肌が、部屋に落ち着いたぬくもりをもたらします。芯に近い部分は淡く、外側に向かって徐々に深みを増していくグラデーションが魅力です。光の当たり方によって、日中はあかるく、夕刻にはしっとりと陰影を宿すため、一日を通して様々な表情を楽しむことができます。

一見すると控えめながら、たしかな厚みを感じさせる輪郭が印象的です。角の立ち方に芯があり、自然な傾斜が陰影を生み出しています。その存在感が空間に奥行きを与え、置くことで部屋がひとつ引き締まる感覚が生まれます。重厚になりすぎず、暮らしの中にすっとなじむ厚みです。

木の皮に近い部分を、削りすぎることなく、でも丁寧に仕上げています。ざらつきや凹凸をそのまま活かしつつ、触れたときの手ざわりがやわらかいのは、職人が刃物を入れる手加減を見極めているから。耳の荒々しさと木肌の静けさがせめぎ合い、その緊張感がこの板に独特の気配を与えています。見れば見るほど、木が持つ表情の多さに気づかされます。




広々とした幅としっかりとした奥行きがあり、6人で囲んでもそれぞれの動きに余白が生まれます。料理を並べても手元がすっきりと保たれ、食事中も会話が自然と弾みます。端にゆるやかなカーブがあるため、視線の流れもなめらかになり、部屋全体の印象がやさしくまとまります。



リビングの真ん中に置けば、中心に重心が生まれ、空間のまとまりがぐっと増します。天板にはゆとりある奥行きがあり、お茶の時間やちょっとした書き物にも最適です。人数が増えても自然とスペースを分け合える広さがあり、何気ない時間を共有する場所として、長く暮らしに寄り添ってくれます。
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輪郭に宿る、職人の静けさ