熟成された欅の余韻
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1793 欅一枚板

長年眠っていたかのような落ち着きをまとい、深みある表情を湛えるこの欅。木目が柔らかく空間に溶け込みながらも、中央に浮かぶ杢のうねりが静かに個性を主張します。しっとりとした艶と輪郭のやわらかさは、見る者に穏やかな時間の流れを感じさせ、手を添えた瞬間、自然の力強さが確かに伝わってきます。

欅本来の造形が生む静謐な緊張感


木を縦にカットし、現れる個性的な年輪

左右非対称に揺らぐ縁取りと、あえて残された木肌の質感が、空間の中に研ぎ澄まされた緊張感をもたらします。木が生きてきた時間の厚みが、そのまま造形として残されており、素材任せでは成しえない、計算を超えたバランスが宿ります。静かな佇まいの中に確かに息づく芯の強さが、暮らしに品格を与えてくれます。

中央から左右にかけて流れる年輪が波のように広がり、特に中央部では柔らかな瘤のような杢が浮かび上がっています。これは生育過程で幹の内部にうまれた複雑な応力によるもので、偶然と自然の摂理が織りなした表情です。削られた面の滑らかさと杢の奥行きが交差し、光を受けるたびに異なる表情を見せます。

全体にほんのりと赤味を帯びた琥珀色が広がり、欅特有の温かみを感じさせます。光の入り方により、時に落ち着いた渋みを見せ、時に艶やかな照りを放つ色調は、経年での深まりをも楽しめる美しさです。空間に溶け込む柔和な色合いが、住まう人の感性をそっと引き立ててくれます。

適度な厚みがもたらす軽やかさが、この板の洗練された印象をより際立たせています。視線の先に広がる薄さゆえの軽快な印象は、重厚感ではなく、研ぎ澄まされた潔さを部屋にもたらします。重たすぎない存在感が、現代の空間美にふさわしい心地よさをつくります。

自然のままに残された耳の輪郭は、職人の手で丁寧に磨き込まれながらも、あえて過度に整えられることなく、木そのものの躍動を伝えています。その曲線はまるで川が刻んだ流線のようで、触れた指先に優しく語りかけてきます。一つとして同じ形がないその輪郭に、自然と人の共鳴を感じられます。

食事の時間だけでなく、読書や作業にも心地よく寄り添う一枚。幅の広さがもたらす安心感と、奥行きのゆとりがつくる開放感が、日々の暮らしに静かな潤いを添えます。二人でも三人でも、自然と視線が交わり、心を通わせる食卓へ。落ち着きと洗練を備えた空間が、暮らしの中心に生まれます。

横並びに座っても圧迫感がなく、二人でゆったりと過ごすリビングの中心として、穏やかな時間を育んでくれます。雑誌やコーヒーカップを置く余白も充分にあり、生活の動線に馴染みながらも、部屋全体に凛とした存在感をもたらします。日々の何気ない時間が、少し特別に感じられるようになります。

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