
時を超えて届いた造形美
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1713 モンキーポッド一枚板
力強さと繊細さが共存するその木肌には、長い年月を経た素材だけが纏える深みがあります。中央に咲くような杢のうねりと、左右の色彩が織りなすグラデーション。視線を落とすたび、新たな景色に出会える存在です。暮らしの真ん中に静かに佇みながら、心地よい緊張感を空間にもたらします。
まるで大地を俯瞰するように

上から眺めるその面には、樹の成長の軌跡がダイナミックに広がります。中心部から放射状に広がる模様と、わずかに波打つ輪郭が織り成す調和。自然の営みと職人の研ぎ澄まされた技が重なり、静かに語りかけてくるような深さを宿しています。

【 杢目・年輪 】
中心に濃く現れる杢目は、成長の最も力強い証。その周囲を囲むように淡く広がる表情は、時間とともに流れる風のように穏やかで、見る者に安らぎをもたらします。急峻な色調の変化や節の周囲に生まれた独特な模様も、この板が自然の中で育まれてきた確かな痕跡です。


【 色合い 】
あたたかみのある黄味と深い茶の濃淡が混ざり合い、やわらかな印象を生み出しています。明暗の差が滑らかに接することで、空間に奥行きと緊張感をもたらします。過度に主張することなく、しかし確かに空間の印象を変える、そんな色味の妙を感じられます。

【 天板の厚み 】
厚みのある板面は、床からの距離感をわずかに縮めながらも、存在感を引き締めます。重心が下にあることで空間に安定を与え、置かれた部屋にどこか凛とした気配を加えます。見る角度により感じられる量感の違いも、この一枚の魅力のひとつです。

【 耳・皮 】
手作業で丁寧に仕上げられた耳には、自然のままの流れがそのまま残されています。わずかな凹凸や削り跡に職人の意思が息づき、全体に流れる緊張とやわらかさのバランスを生み出しています。光を受けた際の陰影の美しさも、表面とは異なる表情を添えてくれます。


【 機能性・使いやすさ 】
幅と奥行きの緩やかな変化が、使う人の動きにやさしく応えます。2〜4人で囲むリビングの中心として、余白を含んだ配置が叶い、会話や寛ぎの時間に自然なリズムをもたらします。圧迫感なく空間に溶け込みながらも、確かな重厚感を添える設計となっています。

【 下塗り塗装 】
塗り重ねに宿る、仕上げの土台づくり
この一枚は、ウレタン塗装の下地として、複数回にわたり刷毛で下塗りを施しています。 使用するのは、相性の異なる2種類の塗料。それぞれの特性を活かしながら、3〜5回重ねて塗布。ムラなく均一な仕上がりになるよう、細やかさと大胆さを併せ持つ職人の手仕事が求められます。
この下地づくりの精度こそが、最終的な美しさと耐久性を大きく左右します。
見えない部分にこそ、技と想いが込められています。