
悠久の刻を重ねた艶
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1597 屋久杉一枚板
天板の面には時間が彫り込んだような年輪が広がり、光を受けてゆるやかに艶めきます。職人の手で丹念に仕上げられたその表面は、屋久杉ならではの芳香を湛えながら、空間に深みを与えてくれます。直線ではなく、木が生きてきた痕跡をなぞるように、輪郭はわずかに揺れています。その自然な流れに寄り添うことで、集う人の心も柔らかくほぐれてゆきます。
杢が踊る、屋久杉の詩

中心部を走る濃淡の流れは、年輪の重なりだけではなく、風に晒され、雨に打たれ、幾年を生き抜いた痕跡そのものです。屋久杉が育んだ時間が、波のような表情として現れ、目にするたびに異なる顔を見せてくれます。そこには人工では決して描き出せない、生命そのものの美しさがあります。日々のなかでふと視線を落とすたび、自然と心が整うような存在感を宿しています。

【 杢目・年輪 】
屋久杉の魅力のひとつが、その変幻する杢目です。濃淡の曲線が幾層にも重なりながら、まるで渦を巻くように広がっていきます。これは長い年月のなかで幾重にも年輪が重なり、山の霧や風を受けて成長のリズムが変化したことによるものです。その結果として現れる立体感のある表情が、この一枚板を唯一無二の存在にしています。見る角度によって異なる表情を見せるため、長く共に過ごすほどに愛着が深まります。


【 色合い 】
色調は屋久杉ならではのあたたかみを感じる赤褐色。中心に向かって深みを増すグラデーションが、光の加減でゆるやかに変化します。時間の経過とともに、さらに落ち着きのある色合いへと育っていくのも、この樹の魅力です。日常の中に自然の息吹を取り入れながら、やさしく空間を包み込んでくれる存在となります。

【 天板の厚み 】
厚みのある天板は、視覚的にも安定感があり、空間にしっかりとした軸を与えてくれます。実際に触れてみると、木の重なりがもたらす奥行きと安心感が手のひらに伝わります。その存在感は決して主張しすぎず、暮らしの中に自然と溶け込みながらも、確かな重みと品格を感じさせてくれます。

【 耳・皮 】
耳の部分は直線ではなく、樹が自然に育った輪郭をそのままに残しています。波のように緩やかに揺れるラインには、職人が一刀一刀手を入れながらも、自然の美を壊すことなく丁寧に仕上げた痕跡が宿っています。この無垢のかたちこそが、屋久杉の命を伝える最も純粋な表現であり、空間に有機的な動きをもたらしてくれます。眺める角度ごとに表情が異なり、自然と対話しているような感覚を味わえます。


【 機能性・使いやすさ 】
6人がゆったりと腰掛けられるゆとりある幅と、食器を並べても余白の残る奥行が特徴です。家族の団らんはもちろん、来客時にも対応できるサイズ感でありながら、天板の形が緩やかに変化しているため、堅さを感じさせません。空間の中央に据えることで、部屋全体が穏やかであたたかな雰囲気に包まれます。日々の食卓が、自然の時間と共にあることを感じさせてくれる存在です。

【 仕上げ塗装 】
暮らしに寄り添う、美しい仕上げ
この一枚は、艶を抑えた水性の特殊ウレタン塗装で、仕上げのスプレー塗装を行っています。完全な艶消しによる上品な質感は、木の表情を損なわず、自然な躍動感をそのままに。撥水性にも優れ、日常使いの快適さを保ちながら、身体にも無害なやさしい塗料を使用しています。
見た目だけでなく、手触りや使い心地までを考え抜いた、暮らしに調和する最終仕上げです。
美しさと機能性、そのどちらも追求した塗装です。