
暮らしに陽だまりの輪郭を
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1555 欅一枚板
ひとつの木が育んだ年月が、そのまま部屋の空気に重なります。ゆるやかに波打つ輪郭と、陽射しに似たぬくもりある表情が、ふだんの生活にやさしい広がりを添えてくれます。張りつめず、崩さず、けれど芯のある佇まい。この欅の一枚は、ただそこに在るだけで心の深呼吸を促してくれる存在です。
凛としながらも、惹きこまれる奥行き

年輪が折り重なるごとに、その奥に眠るものが透けて見えるような感覚になります。視線を預けると、まるで波紋のように内側から静かに広がっていく印象を与えてくれる一枚です。欅特有の力強さはありつつも、どこか柔らかく、包み込むような風合いが漂っていて、心の隙間に静かに溶け込んできます。

【 杢目・年輪 】
この一枚を貫くのは、流れるように連なる年輪の美しさです。中心部にかけては幾重にも波打ち、生命の鼓動をそのまま刻み込んだような躍動があります。木が育っていく過程で刻まれた時間の痕跡は、すべてが異なる方向を向きながらも、どこかひとつに結ばれて見える。その有機的な流れが、空間に奥行きをもたらします。


【 色合い 】
色彩の印象は、まさに陽だまりのようです。明るさの中にわずかに赤みを含み、素肌に近づけるとほんのりとあたたかさを帯びています。部分的に覗く焦げ茶の濃淡が、やさしいグラデーションとなって全体を引き締め、部屋全体の雰囲気に落ち着きと深みを加えます。

【 天板の厚み 】
しっかりと厚みのあるつくりが、見る人に安心感を与えてくれます。低めの重心と相まって、視界に入るだけで空間に安定感が生まれます。ふとした瞬間に手を添えると、どこか守られているような感覚になる。その厚みは、見た目の存在感だけでなく、日々の暮らしに確かな信頼を与えてくれます。

【 耳・皮 】
側面には木肌の素地がそのまま残されており、職人の手がその自然な流れにそっと沿うように仕上げています。削るでもなく、整えるでもなく、木がもともと持っていたかたちを活かすように、やわらかなカーブを描いています。目で見るというより、手で触れて感じたくなるような温度が宿っていて、空間の中にほのかな息づかいを添えています。


【 機能性・使いやすさ 】
大人4人から6人がほどよい距離感で過ごせる広さがあり、暮らしの真ん中に置けば、自然と人が集まってくるような引力を持っています。幅も奥行きもゆったりとしており、読書やお茶の時間、手仕事のひとときなど、過ごし方に合わせて姿を変えてくれる懐の深さがあります。部屋に迎え入れることで、その空間全体が少しやわらかく、心地よいものへと変わっていきます。

【 仕上げ研磨 】
杢目を際立たせる、最後のひと削り
この一枚は、木肌と杢目を美しく浮かび上がらせるための仕上げ研磨を施しています。5段階に分けてサンドペーパーの細かさを調整しながら、力を均一に、ゆっくりと全体にかけていきます。磨くたびに杢目が徐々に姿を現し、木そのものが持つ美しさが際立っていく工程です。
表面がさらりと手になじむ感触になるまで、妥協なく丁寧に仕上げていきます。
これにて、板はようやく「触れて美しい」存在へと昇華されます。