
流れるような手仕事の余韻
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1527 楠一枚板
職人の手が木に触れ、磨かれ、曲線のままに整えられたこの一枚。過剰に主張することなく、佇まいそのものが空間を整えます。丁寧な仕上げによって、滑らかな手触りと自然の起伏が心地よく調和し、手を添えるたび、木の記憶にふれるような感覚が広がります。
時を重ねた楠が描く、柔らかな流線の舞い

上から眺めた際の流れゆく木目が、まるで水面に浮かぶ光の軌跡のように、見る人の心にやわらかく届きます。重なり合う年輪は、楠が長く過ごしてきた日々の記憶そのものであり、中心に生けられた草花と響き合い、ひとつの静かな舞台を作り上げています。食事や団らんの時が、より豊かに感じられる一枚です。

【 杢目・年輪 】
ゆったりと揺れるような杢目には、楠の樹が育まれた地の風や雨の痕跡がそのまま映し出されています。細やかに波打つような年輪と、幾層にも重なる濃淡が、自然の摂理と静かな力強さを語ります。直線では語れないこの曲線が、住まう人の暮らしに静かな変化と温かさをもたらしてくれます。


【 色合い 】
全体を包むような飴色のグラデーションが印象的です。辺縁には淡く明るい色合いが広がり、中心に向かって徐々に深みを帯びていきます。この濃淡の移ろいが空間にやわらかな陰影をつくり、自然素材ならではのぬくもりを感じさせてくれます。光の加減で変わる表情もまた楽しみのひとつです。

【 天板の厚み 】
ほどよく抑えられた厚みが、空間に軽やかさを与えながらも、木の存在感をしっかりと伝えてくれます。圧迫感のないすっきりとした佇まいは、床との距離を近づけ、落ち着いた雰囲気を引き出します。生活にすっと溶け込む厚みのバランスが、日々の動作や視線にやさしく寄り添います。

【 耳・皮 】
片側に大きく波打つような自然の耳が残されており、楠が刻んできた年月の軌跡を感じさせます。荒々しさではなく、手仕事で丁寧に磨かれたなだらかなラインが、自然の造形と人の技が交わる静かな調和を生んでいます。節や凹凸、微かな割れもそのままに活かされ、まるで風景の一部を切り取ったような存在感。耳に触れるたび、木という素材の生きた感触が手のひらにやさしく届きます。


【 機能性・使いやすさ 】
幅・奥行ともに空間に心地よい余白を残す絶妙なサイズ感。2人でくつろぐ場にも、4人で集うひとときにも、自然と輪が生まれます。広すぎず狭すぎない天板が、家族の会話や趣味の時間をやわらかく包み込み、生活の中心にそっと寄り添います。床座との相性もよく、暮らしの中に穏やかなアクセントを添えてくれる一枚です。

【 仕上げ塗装 】
暮らしに寄り添う、美しい仕上げ
この一枚は、艶を抑えた水性の特殊ウレタン塗装で、仕上げのスプレー塗装を行っています。完全な艶消しによる上品な質感は、木の表情を損なわず、自然な躍動感をそのままに。撥水性にも優れ、日常使いの快適さを保ちながら、身体にも無害なやさしい塗料を使用しています。
見た目だけでなく、手触りや使い心地までを考え抜いた、暮らしに調和する最終仕上げです。
美しさと機能性、そのどちらも追求した塗装です。