
空間に、深呼吸をひとつ
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1525 ウォールナット一枚板
触れるたび、手のひらが喜ぶような感覚があります。軽やかすぎず、重すぎない佇まい。背筋を伸ばして向き合えば、不思議と心が整うような時間が流れはじめます。空間に余白をつくりながらも、木そのものの存在感がそっと輪郭を描いてくれる——そんな気配が漂っています。
視線をとらえる、静かなうねり

真上から眺めたとき、まるで水面をゆらす風のような杢目の揺らぎが現れます。大きな節がひとつ、そのまわりを包むように走る模様は、時間をかけて育まれた木の記憶そのもの。木と向き合う時間がふと生まれる、不思議な力を持った存在です。そこにあるだけで、暮らしの景色が少しだけ豊かになるように感じられます。

【 杢目・年輪 】
中央に浮かぶ大きな節が印象的で、その周囲には年輪のような流線が広がっています。木が自らを支えてきた証ともいえるこの模様は、自然の揺らぎがそのまま宿ったような美しさがあります。決して均一ではない波紋のような表情が、日々のなかに心の余白をもたらしてくれます。


【 色合い 】
赤みを帯びた褐色のなかに、ほんのりと黒を含んだ色合いが混ざり、落ち着いた印象を与えてくれます。目に映る色が温かいのは、深く濃くなりすぎない木肌のせいかもしれません。光の加減によって少しずつ変化して見えるので、朝と夜で表情の違いを楽しめるのも魅力です。

【 天板の厚み 】
しっかりと厚みのある板は、天板に手を置いたときに、すぐにわかる安心感を与えてくれます。輪郭がはっきりしていて、存在感もありながら、部屋を圧迫するような重たさはありません。むしろ空間に深みが増し、静かに引き締まった印象になります。日々の中に、少し凛とした緊張感を添えてくれます。

【 耳・皮 】
手で撫でるとわかる、やわらかな波のようなふくらみ。直線ではない自然な輪郭がこの板の魅力です。職人の手によって丁寧に磨き上げられた耳の部分には、木が元々持っていた線やふくらみがそのまま残されており、まるで時間の流れまで閉じ込めたような感覚になります。自然の造形と人の手仕事が出会うことで生まれる、やさしく誠実な表情です。


【 機能性・使いやすさ 】
ひとりの時間を丁寧に過ごすための幅があり、奥行きにも余裕があります。読書や書きもの、パソコン作業にも心地よい距離感で寄り添ってくれます。ワンルームの一角に置いても窮屈にならず、かといって物足りなさも感じさせません。使う人の動きに合わせて静かに支えてくれる、そんな居場所をつくってくれます。

【 製材 】
原木から一枚へ、芯を見抜く製材
この一枚は、太く重みある原木から切り出されたものです。木の芯を見極めながら、反りや割れの将来を考慮し、最も安定する向きでスライス。乾燥後には、わずかな捻れやうねりを修正しながら、理想の厚みに整えていきます。
一本の木が、一枚の板として生まれ変わるための、もっとも重要な仕立てのひとつです。
一本の木と向き合い、最も美しい形で命を残す――それが、製材という最初の仕立てです。
素材の個性を最大限に活かすために、手間を惜しまず時間をかけています。