
暮らしに風が通う欅の景色
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1505 欅一枚板
陽だまりの中で深呼吸するように、この欅の天板は部屋の空気をやさしく整えてくれます。やわらかな木肌の色合いと、自然が描いた曲線が空間に奥行きをもたらし、住まう人の感性を少しずつほぐしていきます。当店で扱う一枚板のなかでも、この天板は特に伸びやかな表情を持ち、心地よい時間の流れを手渡してくれます。
枝葉の記憶がそのまま流れていくような、欅の杢目

まっすぐで力強く、それでいてしなやかな欅の杢目が、まるで木が育ってきた季節の記憶を語りかけてくるようです。中央には穏やかな波紋のような年輪が広がり、両端に向かって軽やかに流れていく木目が空間全体の重心を整えてくれます。当店の中でも特に構図の美しさに恵まれた一枚で、日々の景色の中に自然のリズムが溶け込んでいきます。

【 杢目・年輪 】
この欅は成長の過程でゆるやかな傾斜地に根を張っていたのか、年輪がやや斜めに交差しながらも均整の取れた動きを見せています。その影響で、力強さと柔らかさをあわせ持つ表情が現れ、中央には鯉が泳ぐ水面のようなうねりが宿ります。一つとして同じもののない杢目ですが、特にこの一枚は構図の美しさが際立っており、見るたびに発見があります。


【 色合い 】
やさしい黄味を帯びたベースの色調に、赤みがかった部分がところどころ顔をのぞかせています。そこにほんのりと影を落とす濃淡の揺らぎが生まれ、眺める角度によってさまざまな景色が浮かびます。欅の中でもここまで表情豊かな色合いを持つ板は稀で、空間に自然な温もりと奥行きを添えてくれます。

【 天板の厚み 】
手を置いたときにしっかりと厚みを感じられるこの天板は、視覚的にも安定感があり、空間に落ち着きをもたらします。ほんの少し厚めであることで、木の重みや温度がより身近に感じられ、長く使い続けたくなる安心感があります。当店でも厚みと軽やかさのバランスに優れた希少な一枚です。

【 耳・皮 】
側面には、製材の工程で残された欅の“耳”がそのままの形で残されています。これは職人が丁寧に削り、磨きを重ねることで自然な曲線を活かした仕上がりとなっており、機械には出せない柔らかな佇まいを生み出しています。とりわけこの一枚は、耳の形状に品格があり、波打つようなラインが空間に穏やかな動きを添えています。当店が取り扱う中でも、耳の仕上がりが特に美しい一枚です。


【 機能性・使いやすさ 】
家族4〜6人で囲む食卓や、読書とコーヒーを楽しむ午後の時間など、使い方に応じてその大きさがやさしく寄り添います。幅広の設計はゆとりを生み、奥行きもたっぷりとあるため、お花や器を飾っても決して窮屈にならず、生活の風景を広げてくれます。日常の中に自然の呼吸を取り込むような、穏やかな存在感のある天板です。

【 耳・皮加工 】
自然の輪郭を活かす、耳の仕立て
この一枚は、木の外皮に近い「耳」部分を丁寧に整えています。自然がつくった曲線や凹凸には、その木ならではの力強さと個性が宿ります。その表情を壊さぬよう、滑らかさだけを加えるように手作業で加工。
荒々しさと肌触り、そのどちらも損なわずに仕上げることで、唯一無二の存在感が生まれます。
「整える」のではなく、「そのままを活かす」ための、繊細な仕事です。