
曲線がつむぐ、やさしさの余白
職人の確かな手で仕上げる逸品
No.1481 栗一枚板
ほんのりと弧を描いた輪郭が、栗の木の素直な表情をそっと引き出しています。手を添えたくなるような丸みと、落ち着いた色調が心をほどく佇まい。コンパクトなつくりの中にも木目の流れが豊かに広がり、ふとした瞬間に目をやりたくなる美しさがあります。空間の中で主張しすぎず、それでいて確かな存在感があるかたち。控えめであたたかな暮らしに寄り添う一枚です。
穏やかな木目が語りかける、栗という名の記憶

中心に浮かぶ濃い杢のうねりが、まるで語り手のように目を惹きます。左右に広がる年輪の揺らぎは、季節を重ねた証のよう。流れるように伸びるラインが端まで澄んでおり、木の成長そのものが一枚に映し出されたようです。華やかさよりも素朴さに寄り添った木味が、暮らしの中にやわらかな陰影を描きます。静かに、しかし確かに、時間と記憶を積み重ねていける一枚です。

【 杢目・年輪 】
栗材ならではの落ち着いた光沢と、さざ波のように連なる木目が印象的です。中心から外へ向かう年輪の振幅がやや広く、木が豊かに育ってきた環境を物語っています。光の角度によって表情を変えるため、季節や時間帯によって見え方にも違いが生まれます。素朴ながらも芯のある木目は、日々の暮らしにそっと寄り添い、長く愛される質感を感じさせてくれます。


【 色合い 】
赤みを帯びた淡い褐色がやさしく、全体に柔らかい空気を漂わせています。光が当たるとほのかに黄金色を含み、時間とともに深まる経年の美しさを予感させます。派手さはありませんが、見つめるほどに奥行きを感じる色合いで、和洋問わずさまざまな空間にすっと馴染んでくれます。温度を帯びた色味が、日々の食卓に穏やかな光を灯します。

【 天板の厚み 】
ほどよく厚みを持たせた仕立てにより、重厚さと安心感が自然に宿ります。視線を落としたとき、ふわりと感じる安定感が空間の印象に奥行きを与え、日々の暮らしに確かな軸を据えてくれます。厚みのある一枚板は、使うたびに手や目が触れる位置から、その質感や存在感を実感できます。時を経るほどに深みが増し、住まいとともに成長していくような感覚をもたらします。

【 耳・皮 】
側面に施された自然な曲線には、機械的な直線では表現できない温もりがあります。木が育ったままの輪郭を活かしながら、職人の手で丁寧に面を整えることで、やさしい触り心地に仕上がっています。触れると指先にわずかな起伏が伝わり、自然が持つ呼吸を感じることができます。直線と曲線が交差する美しいエッジは、職人の技術と木の力強さが重なり合った証です。


【 機能性・使いやすさ 】
ゆったりと二人で過ごす時間にも、来客を迎える場面にも心地よく馴染む大きさです。幅と奥行きにしっかりと余白があるため、器や手元の動きを邪魔せず、自由なレイアウトが可能です。リビングの中心に置けば、落ち着きのある雰囲気をまといながらも空間の印象を引き締めてくれます。コンパクトでありながら、木の表情は十分に堪能できる一枚です。

【 仕上げ塗装 】
暮らしに寄り添う、美しい仕上げ
この一枚は、艶を抑えた水性の特殊ウレタン塗装で、仕上げのスプレー塗装を行っています。完全な艶消しによる上品な質感は、木の表情を損なわず、自然な躍動感をそのままに。撥水性にも優れ、日常使いの快適さを保ちながら、身体にも無害なやさしい塗料を使用しています。
見た目だけでなく、手触りや使い心地までを考え抜いた、暮らしに調和する最終仕上げです。
美しさと機能性、そのどちらも追求した塗装です。